私はテレビ世代で育った50代。家事をしながら日本のバラエティー番組を流していることが多くあります。
しかしふと見た韓国のリアリティー番組『三食ごはん』に、引きこまれました。
演出も笑い声もないのに、ただ俳優達が田舎でごはんを作っている姿が、リアルで時折ほっこり笑い温かい気持ちになりました。
それから、日本と韓国のバラエティーの違いについて考えるようになりました。
この記事では、私が実際に見て感じた「韓国と日本のバラエティーの違い」を【構成】【演出】【人気ジャンル】【ターゲット層】の4つの視点で比較してみます。
番組構成の違い:韓国はリアル重視、日本はバリエーション重視
韓国バラエティー番組
- リアリティ要素が強い
ドキュメンタリー風の構成 が多く、出演者が自分の生活や挑戦する姿をリアルに見せるスタイルが主流。
例: 『삼시세끼(三食ごはん)』、『나는 SOLO(私はソロ)』 など。 - 1つの企画を長く続ける
1つの番組内で1つのコンセプトをじっくり掘り下げることが多い。
例: 『新西遊記』(毎回異なる国での冒険企画) - レギュラー番組が長寿化しにくい
シーズン制が一般的で、1つの番組が数か月〜1年で完結することが多い。
例: 『花より青春』 シリーズ(短期集中放送)
日本バラエティー番組
- コーナー制が主流
1つの番組内に複数の短い企画を組み込むスタイルが多い。
例: 『世界の果てまでイッテQ!』、『水曜日のダウンタウン』 - 長寿番組が多い
何年も続くレギュラー番組が多く、出演者が固定される傾向。
例: 『アメトーーク!』(2003年~)、『しゃべくり007』(2008年~) - クイズ・トーク中心の番組が多い
芸能人が集まり、トークや大喜利、クイズに挑戦する形式が多い。
例: 『IPPONグランプリ』(大喜利)、『ネプリーグ』(クイズ)
演出・編集の違い 「感じさせる韓国」と「伝える日本」
韓国バラエティー番組
- 映画のような映像美
ドローン撮影やシネマティックなカメラワークを多用し、映像のクオリティが高い。
例: 『ユン食堂』(風景や料理の映像が美しい) - ストーリー性が強い
視聴者が感情移入できるようなドラマチックな展開を重視。
例: 『私たち結婚しました』(仮想結婚生活をリアルに描く) - テロップは少なめ
画面にテロップを大量に入れるのではなく、ナレーションや音楽で雰囲気を作る。
日本バラエティー番組
- 派手なテロップ・効果音
大きな字幕、派手な色のテロップ、効果音を多用し、テンポの良い編集。
例: 『笑ってはいけない』(効果音が多い) - 早いテンポのカット割り
短いカットを多用し、テンポよく編集することで、飽きさせない構成。
例: 『水曜日のダウンタウン』(一つの説を複数のVTRで検証) - スタジオ収録が多い
セットを組んだスタジオで撮影する番組が多い。
例: 『しゃべくり007』(トーク主体)
ターゲット層の違いと見えた文化的な背景
韓国バラエティー番組
- 全年齢層向け
老若男女が楽しめるコンテンツが多い(家族向け、ヒューマンドラマ要素あり)。
例: 『ユン食堂』(家族で楽しめる)、『삼시세끼(三食ごはん)』(自然派ライフスタイル) - 海外視聴者を意識
Netflixなどのストリーミング配信を意識したグローバル向けの企画が増加。
例: 『脱出おひとり島』(韓国版テラスハウス)
日本バラエティー番組
- ターゲット層が決まっている
お笑い好き、若者向け、主婦層向けなど、ターゲットが細分化。
例: 『ロンドンハーツ』(芸人向け)、『マツコの知らない世界』(大人向け情報番組) - 国内市場向け
日本国内の視聴者を重視し、海外展開は少なめ。
人気ジャンルを比較 韓国バラエティー番組と日本バラエティー番組の特徴
ジャンル | 韓国バラエティー番組 | 日本バラエティー番組 |
リアリティ番組 | 人気【私はソロ】 | 少なめ |
旅行・食番組 | 人気【三食ごはん】 | 人気化【孤独のグルメ】 |
お笑い | そこそこ【漫才文化は弱い】 | 強い【漫才・コント文化が強い】 |
クイズ | あまりない | 定番【ネプリーグ】 |
スタジオトーク | 少なめ | 多い【しゃべくり007】 |
ドキュメンタリー | 強い【ユン食堂】 | 少なめ |
私が気づいた「バラエティー番組」の過ごし方の違い
韓国の番組を観ていると、「ゆっくり楽しむ時間」そのものが番組に組み込まれているように感じます。
一方、日本のバラエティーは「短い時間で笑ってスカッとする」構成となっていて、どちらも生活の中に笑いを起こさせてくれるので、とても魅力です。
今では、韓国のバラエティーは、”癒し時間”、日本のバラエティーは、”元気をもらう時間”そんな感じで自分の気分によって楽しんでいます。
まとめ:韓国バラエティーから学んだ”日常を丁寧に味わう”こと
韓国バラエティーは、忙しい日常の中で見逃しがちな”日常の豊かさ”や”人間関係の温かさ”が会話の中で詰まっている番組のような気がします。
それは、韓国ドラマにも通じるものがあります。
日本のテンポ良いバラエティーも好きですが、韓国番組のように日常をゆっくり丁寧に味わう時間も、大切にしていきたいと思いました。
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